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2009/10/10

アイネム 管弦楽組曲『ダントンの死』

1947年のザルツブルク音楽祭において、名指揮者フェレンツ・フリッチャイによって、あるオペラが初演され、センセーションを巻き起こし、それまでほとんど無名だった音楽家が、ほぼ一夜で世界的な名声を得ることになった。

それはオーストリアの作曲家、ゴットフリート・フォン・アイネム(1918~1996)によって作曲された歌劇『ダントンの死(作品6)』の初演時の出来事である。

Einem

スイスのベルンでオーストリア軍人の旧家で生まれた彼は、兵役後ベルリンに出て、1938年からはベルリン国立歌劇場のコレペティートルとなり、指揮者としての研鑽を積む。その後、ボリス・ブラッハーに作曲を学び、1944年にはドレスデン国立歌劇場へ移るが、このころ委嘱を受けてドイツの劇作家ゲオルク・ビューヒナーの戯曲に基づくオペラの作曲を手がけ、1946年に全2幕からなるオペラを完成させた。それが彼の出世作となったこの『ダントンの死』である。

その後、彼はこのオペラから4曲からなる組曲をつくり、1949年にバーデン=バーデンで初演された。明快で躍動感あふれるリズム、色彩豊かな管弦楽法など親しみやすい曲調が特徴で、今日、彼の最も有名な作品のひとつとなっている。特に第4曲でスウィングするようなリズムに乗って奏でられる明るいメロディーは、きわめて新鮮で躍動感に富み、魅力的である。

なお、彼は生涯にわたり、リヒャルト・シュトラウスやストラヴィンスキーらの影響の下に、『ダントンの死』を含む4つの歌劇や5曲のバレエ音楽、管弦楽曲や協奏曲などの分野で優れた作品を残している。1950年代には12音技法による作曲も試みるが、やがて明確な調性音楽へ回帰。ウィーン音楽院の教授やオーストリア音楽アカデミーの会長を歴任するなど、長きにわたりオーストリア音楽界に重きをなした。

演奏時間はおよそ13分

【お薦め盤】
コルネリウス・マイスター指揮、ウィーン放送交響楽団(オルフェオ)

Einemcd


【追記】
youtubeに映像が掲載されていましたが、削除されてしまいました。(2012年3月加筆)

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