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2008/08/09

ルーセル 交響的断片『蜘蛛の饗宴』

今回は、夏の暑い一日にふさわしい曲をご紹介。

近代フランスを代表する作曲家のひとりアルベール・ルーセル※(1869~1937)の管弦楽曲『蜘蛛の饗宴(作品17)』である。
※「ルセル」「ルセール」とも呼ばれることがある。

Roussel

25歳まで海軍中尉であったという作曲家としてはユニークな経歴を持つ彼は、1894年、健康上の理由で海軍を退役後、音楽の道を志すことを決意。パリのスコラ・カントルムでダンディに師事し才能を一気に開花させる。同校で作曲を学ぶ一方で、対位法を教えたという。彼の教え子にはサティやマルティヌーなどがいる。

4曲の交響曲をはじめ、数多くの室内楽作品や歌曲など、あらゆる分野において多くの作品を残しているが、特に広く知られているのは『バッカスとアリアーヌ』をはじめとするバレエ音楽であろう。

今回取り上げる『蜘蛛の饗宴』は、彼のバレエ音楽の1作目にあたる記念すべき作品。1912年末に作曲され、翌年にパリの芸術劇場で初演された。曲は、ファーブルの『昆虫記』をもとにジルベール・ドゥ・ヴォワザンが台本を書き上げた。この曲の初演は成功を収め、ルーセルはこのバレエ音楽を抜粋し「交響的断片」として7曲からなる組曲を編み上げた。

初期のルーセルは、ダンディやドビュッシーの影響を強く受けた作風を示していて、この作品も印象主義的傾向を示したデリケートなメロディーやハーモニーが印象的である。特に「前奏曲」や「夜のとばりがおりた寂しい庭」において奏でられるフルートの旋律は、夏の物憂い昼下がりを想起させるかのようだ。

演奏時間はおよそ17分

【お薦め盤】
ジョルジュ・プレートル指揮、フランス国立管弦楽団(EMI)

Rousselcd


【追記】
youtubeにトスカニーニの名演が掲載されました。(2011年7月加筆)

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