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2007年12月

2007/12/15

マルタン 弦楽合奏のためのエチュード 

スイスの作曲家フランク・マルタン(1890~1974)は、若いころにはフランス近代の音楽に傾倒したが、やがてストラヴィンスキーやシェーンベルクなどの技法を昇華させ、独自のリリシズムを持った音楽を築き上げた。

Martin

チューリッヒやローマ、パリで学んだ後、1926年にジュネーブ室内楽協会を設立し、母国の音楽家の育成に取り組んでいたが、第2次世界大戦後はオランダに移住し、作曲に専念するようになる。歌劇や交響曲、声楽作品など数多くの作品を残しているが、特に「バラード」と名づけられた独自の協奏的作品がよく知られている。

今回取り上げる『弦楽合奏のためのエチュード』は、バーゼル室内管弦楽団の創設者であるパウル・ザッハーの依頼により、1956年に作曲・初演された全5曲からなる作品である。

序曲と4つのエチュードで構成され、各エチュードは、その名のとおり弦楽合奏の技術を高める(披露する)ための目的を持っている。12音技法を取り入れながらも、メロディーや形式が明確な新古典主義的曲調が特徴で親しみやすく、例えば第3曲アレグロ・モデラートは、ジャズのエッセンスを感じさせるピチカート奏法による軽妙さが心地よい。

全曲を通じて、弦楽器の持つ運動性や清廉で豊かな表現力を楽しめる名曲である。

演奏時間は約21分

【お薦め盤】
マティアス・バーメルト指揮、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団(シャンドス)

Martincd


【追記】
ようやくyoutubeにも音源が掲載されました。(2011年5月加筆)

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