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2006年4月

2006/04/23

グローフェ ミシシッピ組曲

アメリカの音楽家ファーディ・グローフェ(1892~1972)は、シンフォニック・ジャズやセミ・クラシックの作曲家として数多くの作品を発表したことで知られている。

Grofe

ニューヨークの音楽家の両親のもとに生まれた彼は、幼少期から数多くの音楽に接する環境に恵まれていた。すでに10代の半ばには、アルバイトでピアノを弾いていたという。1920年からは、ポール・ホワイトマンのバンドにピアニスト兼アレンジャーとして参加し、1924年、ガーシュインの『ラプソディ・イン・ブルー』のオーケストラ用編曲を担ったことで一躍その名が広まった。

生涯を通じて、アメリカの名所にちなんだ数多くのオーケストラのための組曲を作曲したが、中でも1931年に作曲・初演された組曲『グランド・キャニオン』は彼の代表作であり、特に第3曲の「山道を行く」は日本の教科書でも取り上げられるほど有名である。

今回ご紹介する『ミシシッピ組曲』は、「音の旅(A Tone Journey)」という副題を持つ1926年に作曲された比較的短い組曲。「川の父」「ハックルベリー・フィン」「懐かしきクレオールの時代」「マルディ・グラ(懺悔火曜日)」の4つの楽章で構成されるが、アメリカ合衆国を代表する河川であるミシシッピ川の自然や、この川にまつわる歴史や物語などを音によって描いた、スケールの大きな楽しい作品となっている。

日本では、その第2曲と第4曲の一部分が人気テレビ番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」のBGMとして使用されていたため聞き覚えのある人も多く、われわれがアメリカ西部地方に抱くイメージに最もマッチする音楽と言えるだろう。

演奏時間は、およそ13分半

【お薦め盤】
ウィリアム・T・ストロンバーグ指揮、ボーンマス交響楽団(ナクソス)

Grofecd


【追記】
youtubeに多くの音源が掲載されています。
※第4曲「マルディ・グラ」です。

2006/04/22

アルヴェーン スウェーデン狂詩曲第1番「夏至の徹夜祭」

ヒューゴ・アルヴェーン(1872~1960)は、ステンハンマルやアッテルベリなどとともに、スウェーデンを代表する作曲家のひとりとして知られている。

Alfven

生前、指揮者やヴァイオリニストとしても活躍した彼は、自作を指揮した録音も数多く残していて、後期ロマン派風のスタイルを採りながら、民族色豊かな彼の音楽は、今日、祖国スウェーデンにおいても広く愛されている。

代表作に、5曲の交響曲や3曲の『スウェーデン狂詩曲』、バレエ音楽『山の王(作品37)』などがあるが、中でも1903年、30歳のときに作曲されたこの「夏至の徹夜祭」という表題を持つ『スウェーデン狂詩曲第1番(作品19)』は、日本でも、アルヴェーンの最も有名な作品として知られている。

冒頭、弦のピチカートによる舞踊風のリズムに乗って、クラリネットなどの木管楽器によってで静かに登場する朗らかで楽しい旋律が「夏至祭」の始まりのざわめきを表す。スウェーデンでは6月末の夏至祭のころが1年で最も気候のよい時期でもあり、この曲でも、人々の待ちかねた気分が生き生きと描かれている。

中間部では一転、北欧特有の白夜の情景となり、コールアングレが奏でる哀愁を帯びた旋律が、きわめて印象的である。後半、夜が明けて若者たちの熱狂がますます高揚し、賑やかな踊りが次々と繰り広げられる中でフィナーレを迎える。

どんなに音楽が熱を帯びても、気品と清涼感を失わないところが北欧の音楽の特徴なのだろうか、いずれにせよ素晴らしい名曲である。

演奏時間は約13分半

【お薦め盤】
ネーメ・ヤルヴィ指揮、ストックホルム・フィルハーモニー交響楽団(BIS)

Alfvencd


【追記】
youtubeにもいくつか音源が掲載されています。(2011年4月3日加筆)

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