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2005/04/03

ケテルビー 修道院の庭で

アルバート・ウィリアム・ケテルビー(1875~1959)は、20世紀前半のイギリスで、主に大衆音楽の分野で活躍した作曲家であり、劇場の指揮者やピアニスト、楽譜出版社のエディター、レコード会社のディレクターなど、マルチな才能を発揮した。

Ketelbey

イギリス中部の工業都市バーミンガムに生まれた彼は、幼少期から優れた音楽的才能を発揮し、11歳のときに作曲した『ピアノソナタ』はエルガーに絶賛された。また13歳のとき、奨学金を得てロンドンのトリニティ・カレッジでホルストに師事し才能を認められ、16歳でウィンブルドンにある聖ヨハネ教会のオルガニストに迎えられたという経歴を持つ。

生涯にわたって数多くの作品を作曲し、中には協奏曲や室内楽曲などもあるが、彼が最も本領を発揮したのは、1920年に作曲した『ペルシャの市場にて』に代表されるような、大衆向けの親しみやすいオーケストラのための小品である。

今回取り上げる『修道院の庭で』も、1915年に作曲されたこの分野における代表作のひとつで、「特性的な間奏曲」の副題を持ち、美しい旋律と荘厳な雰囲気をあわせ持った名曲である。(他の多くの作品と同様、わずか1日で作曲されたといわれている)

冒頭、弦楽器による穏やかで美しいメロディーによって、緑豊かな古い修道院の庭の様子が描かれる。(ところどころで加わる水笛の音色が可愛らしい)
続いて、男声合唱による「キリエ・エレイソン(主よ、あわれみ給え)」が流れはじめ、修道僧によるミサの様子が描かれる。曲は、鐘やオルガンの響きが加わってクライマックスを迎え、やがて静寂の中に消えてゆく。

演奏時間は約5分半

【お薦め盤】
ジョン・ランチベリー指揮、フィルハーモニア管弦楽団(EMI)

Ketelbeycd


【追記】
演奏は異なりますが、youtubeに音源が掲載されています。(2009年12月1日加筆)

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