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2005/04/03

サラサーテ サパティアード

19世紀を代表するスペインの名ヴァイオリニストであったパブロ・デ・サラサーテ(1844~1908)は、『ツィゴイネルワイゼン』や『カルメン幻想曲』の作曲者としても広く知られている音楽家である。

Sarasate

スペインのバスク地方で生まれた彼は、幼少期からヴァイオリン奏者として活躍し、10歳のときには、時の女王イザベル2世の前で演奏を披露したほどの優れた腕前であった。美しい音色と超絶技巧で知られ、生涯を通して、ヨーロッパ各地はもとより、アメリカやアフリカ、中近東でも演奏活動を行った。

作曲家としては、スペインの民族的要素を取り入れた作品で知られるが、彼の最大の功績?といえるのは、やはりその華麗な演奏に魅了された当時の作曲家たちが、こぞって彼のために作品をつくり、献呈したことにあるといってよいだろう。

サン=サーンスの『序奏とロンド・カプリチオーソ』やラロの『スペイン交響曲』、ブルッフの『スコットランド幻想曲』など、今日でもよく知られている数多くの名曲が、彼のためにつくられ、彼の手で初演されている。多くの音楽家の尊敬と賞賛を集めた彼は、演奏もさることながら、人間的にも魅力的な人物だったに違いない。

今回取り上げる『サパティアード(作品23-2)』は、1880年に出版された「スペイン舞曲集」の中の一曲。
「サパティアード」とは、フラメンコで鳴らす靴音のこと。3連符の連続による印象的なピアノの導入に続いて、独奏ヴァイオリンが超絶技巧を繰り広げるスピード感あふれる曲。短いながらも、聴く者の心を高揚させる不思議な魅力を持つ傑作である。

演奏時間は4分弱

ロシアの名手レーピンをはじめ、優れた演奏は数多いが、僕がはじめてこの曲に接した下記の演奏をお薦めしたい。技巧的にはいまいちかもしれないが、何ともいえない味がある。

【お薦め盤】
エドゥアルド・エルナンデス・アシアイン(Vn)、ヘスス・ガルシア(Pf)(EMI)

Sarasatecd


【追記】
名曲ですので、youtubeにも数多くの音源が掲載されていますが、何とこれはサラサーテ本人の演奏のようです。
おそらく、1903年か1904年、彼が60歳のころとのこと。音は良くありませんが、演奏は素晴らしいです。

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