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2005/02/26

兼田敏 吹奏楽のためのパッサカリア 

兼田敏(かねだ・びん 1935~2002)は、日本の吹奏楽界における巨人の一人であり、戦後の吹奏楽の再興期から発展期にかけて多大な貢献をした音楽家である。

Kanebin

中学校のころから、コルネットを通して吹奏楽に親しみ、作曲や編曲も手がけたという。東京藝術大学在学中に、毎日音楽コンクールの作曲部門で2年連続入賞(室内楽部門第2位、管弦楽部門第1位)。1959年、大学卒業後は、精力的に作品を発表するとともに、講師として、多くの優秀なバンドディレクターを育てるなど、日本の吹奏楽界の発展に尽くした。

1971年からは、岐阜大学教育学部音楽科で教鞭を執るが、僕は中学校時代、学校の体育館で行われた音楽鑑賞教室で、彼の指揮する岐阜大学管弦楽団の演奏とトークを聴いた記憶がある。

今回取り上げる『吹奏楽のためのパッサカリア』は、1971年に音楽之友社創立30周年の委嘱作品として作曲された、彼の代表作のひとつ。中学生や高校生が演奏できる範囲の技術で、音楽の楽しみや喜びが味わえる作品をコンセプトに作曲されている。

曲は、ユーフォニアム、チューバ、コントラバスで提示される10小節のパッサカリア主題に基づく18の変奏曲でできている。冒頭、地底から湧き上がるかのような主題が、さまざまな楽器によって形を変え高揚し、やがて壮大なクライマックス(コーダにおける感動的なEs-dur!)を形づくる。「兼田敏」の名を不滅のものとした傑作である。

演奏時間はおよそ6分半

【お薦め盤】
山下一史指揮、東京佼成ウインドオーケストラ(東芝EMI)

Kanebincd


【追記】
youtubeにもいくつかの映像が掲載されています。(2011年2月17日加筆)

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