« 訪れていただいた方、そして僕自身へ | トップページ | 兼田敏 吹奏楽のためのパッサカリア  »

2005/02/26

ダンディ 地中海の二部作

フランスの作曲家ヴァンサン・ダンディ(1851~1931)は、パリ音楽院でフランクにオルガンや作曲を学び、彼の亡き後、その後継者として師の遺志を受け継ぎ、長きにわたりフランス音楽の精神的支柱として活躍した音楽家である。また彼は、スコラ・カントルムを設立し、サティやルーセルをはじめとする多くの音楽家を育てたことでも知られ、フランスの音楽界に多大な貢献をした。

Dindi_vincent

彼の残した作品は、あらゆる分野にわたっているが、特に管弦楽曲や室内楽曲に優れた作品を数多く残しているが、伝統的形式をまといながら、優美な旋律と詩情にあふれた後期ロマン派の作風が特徴である。また、熱烈なワグネリアンでもあり、『交響的物語「ワレンシュタイン」(作品12)』や『交響変奏曲「イシュタール」(作品42)』などのように、神話や詩作に基づいた作品も多い。

今回取り上げる『地中海の二部作(作品87)』は、1926年、ダンディが75歳のときに初演された3管編成の大オーケストラのための作品で、彼の最後の管弦楽曲となったもの。

曲は「朝の太陽」「夕べの太陽」の2つの曲から構成され、第1曲「朝の太陽」の冒頭、ピアニッシモで奏される全弦楽器による6オクターブにわたるE音が自然が目覚める情景を表し、管楽器やハープが徐々に加わりながら、コーダでは三連符を主体としたシークエンスによる壮大なクライマックスが形づくられる。

続く第2曲「夕べの太陽」は、全楽器による嬰ハ長調の和音が、まばゆいばかりに光輝く地中海の情景を表現。4小節目に現れるホルンとトランペットのソロによる美しく雄大な主要主題が殊に印象的で、曲全体のムードを支配する。曲が進むにつれ穏やかになり、やがてホ長調の海に消えてゆく。

演奏時間はおよそ16分

【お薦め盤】
ジョルジュ・プレートル指揮、モンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団(EMI)

Dindi_vincentcd


【追記】
youtubeに音源が掲載されています。(2011年3月加筆)

« 訪れていただいた方、そして僕自身へ | トップページ | 兼田敏 吹奏楽のためのパッサカリア  »

作曲家、この一曲(サ行~タ行)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/46318/52292320

この記事へのトラックバック一覧です: ダンディ 地中海の二部作:

« 訪れていただいた方、そして僕自身へ | トップページ | 兼田敏 吹奏楽のためのパッサカリア  »

2016年10月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          

Twitter

無料ブログはココログ

Amazon ウィジェット

  • ウィジェット