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2005/01/09

スマイス ミサ曲

イギリスの作曲家エセル・スマイス(1858~1944)は、同国では最も成功した女流作曲家であり、アメリカのエイミー・ビーチやフランスのオーギュスタ・オルメスなどと並んで、先駆的役割を果たした。

Smyth

ロンドンの裕福な軍人の家庭に生まれ、幼少より音楽家を志すが、父の反対に遭い猛反発、やがて念願かなって、ドイツやウィーンで作曲を学んだ。ブラームスやクララ・シューマン、マーラー、グリーク、チャイコフスキーなどと親交を深めるのもこのころである。

しかし1910年、女権拡張運動に身を投じ音楽活動を中断。1912年には、過激な活動により投獄されてしまう。彼女の最もよく知られた作品である合唱曲『女たちの行進』が、同志である活動家の女性囚人たちと彼女の指揮で演奏されたのは、この監獄の中である。
第1次世界大戦後は、創作活動に復帰するが、やがて耳の病のため引退。

彼女の出世作のひとつである独唱・合唱と管弦楽のための『ミサ曲ニ短調』は、1891年の作。2年後の初演の際には、ロイヤル・アルバートホールを埋めた聴衆から大きな喝采を浴びた。
この作品は、主題、構成力、オーケストレーションなど、どれひとつとっても大変優れたものであり、女流作曲家などという範疇を超えた力作。冒頭、男声合唱のユニゾンで厳粛に始まる「キリエ」から、輝かしい終曲「グローリア」に至るまで、パワフルな音楽が繰り広げられる。

演奏時間はおよそ61分

【お薦め盤】
ヘルムント・ヴォルフ指揮、ヴュルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団ほか(audite)

Smythcd


【追記】
記事の中でも触れた『女たちの行進(The March of the Women) 』です。


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