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2004/12/04

西村朗 弦楽四重奏のためのヘテロフォニー

西村朗(にしむら・あきら 1953~  )は、日本の現代音楽作曲家の代表格のひとりである。

Nishimuraakira

東京藝術大学及び大学院在学中に、野田暉行や矢代秋雄に師事し、西洋音楽の作曲法を学ぶかたわら、アジアの伝統音楽や宗教、哲学などに強い関心を抱く。以来、今日まで、オーケストラ曲や室内楽曲を中心に数多くの作品を発表してきているが、その作品には、汎アジア的色彩が濃厚である。

今回取り上げる『弦楽四重奏のためのヘテロフォニー』は、作曲家が22歳の1975年に初稿が書かれ、1978年にブリュッセルで初演された作品で、彼の第1番の弦楽四重奏曲にあたるもの。その後、幾度となく改訂が加えられ、1897年に現在の決定稿となった。

「ヘテロフォニー」という題名が示すとおり、各パートの旋律線が横にずれながら、ハーモニクスやポルタメントなどの装飾を加えつつ奏されるが、時折、雅楽の笙や篳篥(ひちりき)ような響きをつくりだす。ヴァイオリンやチェロという典型的な西洋楽器を用いながら、奏でられる響きはきわめて東洋的である。
全曲を通じて、鮮烈で緊張感の高い音楽であるが、われわれ日本人には、何か近しいものを感じる。

『オーケストラのための前奏曲(1974)』や『ピアノ協奏曲第1番「紅蓮」(1979)』などとともに、ほとばしるような才能の輝きが感じられる、作曲家若き日の傑作である。

最終稿の初演者でもあるアルデッティ弦楽四重奏団による名演が素晴らしい出来で、お薦めである。

演奏時間はおよそ13分

【お薦め盤】
アルディッティ弦楽四重奏団(カメラータ)

Nishimuraakiracd


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