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2004/11/23

ツィンマーマンのショパン『バラード集』

僕はショパンの、あまりよい聴き手ではない。

もちろん演奏会や録音で数多くの曲を聴いてきたし、大作曲家であることに疑う余地はないのだが、これまでそれほど熱中した記憶はないし、僕はクラシックピアノを習ってきたわけでもないので、なぜ音大生やピアニストがこぞってショパンばかり演奏したがるのか理解できなかった。

以前、インターネットの有名掲示板に「ショパンの『ピアノソナタ第3番』は形式ばっていて面白くない。むしろ型破りな『第2番』のほうがよっぽどいい」と書き込んだら、愛好家の方から一斉に批判を受けた記憶があるから余計にそう思うのかもしれない。

そんな僕が、強く感銘を受け、ショパンに対する認識を変えるきっかけになったCDが、このツィンマーマンが演奏するショパンの『バラード集』である

4曲のいずれも傑作・名演だと思うが、特に購入時からよく聴いたのは『第2番ヘ長調(作品38)』である。
冒頭、愛らしいアンダンティーノのメロディーで、ひそやかに始まるが、突然、フォルティッシモで感情を爆発させる。以降、何か不安定な心情のまま曲が進み、アジタート(気ぜわしく)と指示されたクライマックスでは、激しくうねるショパンの感情に、ただただ唖然とするばかりである。

曲は最後に穏やかにイ長調の主和音を静かに響かせて終わるが、円満解決ではなく、何か心はもやもやしたものが残ったままとなる。そこが、他の3曲に比べて、いまいち人気が低い?理由なのかもしれない。

ツィンマーマンのピアノは、こうしたショパンの心の動きを情感豊かに表現する。ショパンと同じポーランドの出身でもあり、その演奏は実に素晴らしい。併録の『舟歌』や『幻想曲』とともに、傑作の名演奏として広くお薦めできるCDである。

【お薦め盤】
ショパン:4つのバラード、幻想曲、舟歌
クリスティアン・ツィンマーマン(グラモフォン)

1987年録音

Chopinzimermancd


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