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2004/11/23

フランク 前奏曲、フーガと変奏曲

ベルギー出身のセザール・フランク(1822~1890)は、もちろんロマン派を代表する作曲家・オルガン奏者として、今日知られているが、何よりも優れた教育者であった。

当時のフランス音楽界の重鎮として大きな影響力を持つ存在であり、周囲には、ダンディ・ショーソン・ロパルツ・ピエルネをはじめ、彼を慕う多くの弟子が集い、「フランキスト」と呼ばれる一大勢力を形成した。

Franck

若いころから優れた天賦の才を現した彼は、1837年にパリ音楽院に入学し作曲やピアノ、オルガンなどを学び、やがてリストやショパンなどの注目を集めることになるが、自身は、慎ましやかな生活を願って、ピアノ教師や教会オルガニストとしての道を歩んだ。彼が再び、音楽界の表舞台に姿を現すのは、1872年、パリ音楽院の教授に迎えられてからである。

今回ご紹介する、オルガンのための『前奏曲、フーガと変奏曲ロ短調(作品18)』も、そうした若い時代の作品で、1860年から1862年にかけて作曲された『大オルガンのための6つの小品』の中の1曲。当時、パリのサンジャン・サンフランソワ教会のオルガニストであったフランクが、新しいオルガンが設置されたことに触発され生み出した珠玉の名曲であり、冒頭から、たゆたうように奏でられる悲しみの旋律が印象的である。

彼は、60歳を過ぎてから開花した遅咲きの作曲家と語られることが多いが、この作品のように若いころにも、数多くの優れた作品を数多く残している。これらは決して声高に自己主張をする内容の作品ではないが、日陰でひっそりと咲く美しい花のようで、僕の大切な愛聴曲のひとつである。

曲は、サン=サーンスに献呈されている。

演奏時間は約10分

【お薦め盤】
マリー=クレール・アラン(エラート)

Franckorgancd


【追記】
名曲ですので、ピアノ版も含め数多くの演奏をyoutubeで鑑賞することができます。


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