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2004/10/30

清水脩 月光とピエロ

清水脩(しみず・おさむ 1911~1986)は、真宗大谷派の寺院の次男として大阪市に生まれた。
中学校のころから音楽家を志し、1937年、東京音楽学校(現在の東京藝術大学)に進み、橋本国彦らに師事。1940年には音楽コンクール作曲部門で第1位を獲得するが、戦争のため活動を中断。本格的に作曲家の道を歩み始めるのは戦後になってからのことである。

Shimizuosamu

彼の名を広く世に知らしめたのは、1954年の芸術祭受賞作である歌劇『修善寺物語』である。他にも交響曲や器楽曲など多くの作品を残しているが、とりわけ集中的に取り組んだ分野は合唱作品であり、その数は400曲を超える。

大学在学中、彼はグリークラブに所属していたこともあり、男声合唱曲を数多く作曲している。
中でも、今回ご紹介する男声合唱組曲『月光とピエロ』(1949年発表)は、その代表作とされ、現在も多くの合唱団で愛唱されていて、この曲の成功により、日本独特の「合唱組曲」の形式が確立されたといわれている名曲である。

堀口大學の詩集から選ばれた5曲から構成される作品で、僕にとっても第1曲「月夜」は、歌唱の経験もあり、個人的にも、特に思い出深い。

以下に、歌詞を示す。

月の光の照る辻に
ピエロさびしく立ちにけり。

ピエロの姿白ければ
月の光に濡れにけり。

あたりしみじみ見まわせど
コロンビイヌの影もなし。

あまりの事のかなしさに
ピエロは涙ながしけり。

約束したはずの場所で待てども、想う人は来ない・・・そんな男の悲しみを歌った曲であると解釈し、身につまされた思い出が僕にはある。

演奏時間は約15分

【お薦め盤】
北村協一指揮、関西学院グリークラブ(東芝EMI)

Getskoutopiero


【追記】
youtubeに「月夜」が掲載されています。(2010年8月29日加筆)
※岐阜県可児市の男声合唱団の演奏。

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