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2004/10/09

ヴィオッティ ヴァイオリン協奏曲第22番

ジョヴァンニ・バッティスタ・ヴィオッティ(1755~1824)は、イタリアの名ヴァイオリン奏者、作曲家である。主にパリを拠点として活躍、ヴェルサイユ宮殿では、かのマリー・アントワネットにも仕えたが、後年は指揮者やオペラ座の音楽監督としても名をはせた。

Viotti_2

若いころより名ヴァイオリニストのプニャーニに学び、師とともにヨーロッパ各地を演奏旅行し名声を獲得した彼は、「近代ヴァイオリン演奏の父」と呼ばれているが、作曲家としても、それぞれ20曲を超える弦楽三重奏曲や弦楽四重奏曲をはじめヴァイオリン・ソナタ、ピアノやフルートの作品など、多作家として知られている。

しかし、何といってもヴァイオリン協奏曲(全29曲!)が有名で、そのいくつかは、現在もヴァイオリンの練習曲として使用されている。とりわけ、1798年に作曲された『ヴァイオリン協奏曲第22番イ短調(作品25)』は、最も知られた作品で、演奏会でもよく取り上げられる。

かのブラームスは、友人の名ヴァイオリニストのヨーゼフ・ヨアヒムとともにピアノで何度もこの曲を演奏し、そのたびに感激を新たにしていたことはよく知られる。また、クライスラーの愛奏曲のひとつでもあった。

全体は古典的な協奏曲の形式にのっとり、急・緩・急の3つの楽章からなるが、僕が、とりわけ素晴らしいと思うのは第1楽章である。イ短調の主和音の導入に続き、オーケストラが高貴かつ哀愁に満ちた第1主題を奏で始めるが、何という魅力的な主題であろうか! (昔、民放FM局のクラシック音楽番組のテーマ音楽に使用されていたと記憶している)

ドラマチックなオーケストラによる提示部が終わり、ヴァイオリンが加わった提示部が始まるが、オケとソロヴァイオリンとのコントラストが、ひときわ際立つ印象的な瞬間である。再現部からカデンツァ部に至る主題の怒涛の展開も、心を強くゆさぶられる。

なお、この作品は同郷の作曲家ケルビーニに献呈されている。

演奏は、「パガニーニの再来」と賞賛されたイタリアの名手アッカルドによる、若き日の名演にとどめをさす。(ただし、録音は少し荒い)

演奏時間はおよそ34分

【お薦め盤】
サルヴァトーレ・アッカルド(Vn)、エリオ・ボンコンパーニ指揮、ローマ・フィルハーモニー管弦楽団(RCA)

Viotticd


【追記】
youtubeに多くの音源が掲載されています。(2010年2月加筆)
※演奏は異なります。

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