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2004/10/09

ツェムリンスキー 詩篇第13番

オーストリアの作曲家アレクサンダー・フォン・ツェムリンスキー(1871~1942)は、後期ロマン派の代表的作曲家のひとりであるが、生前は指揮者・音楽教師としての名声が高かった。

Zemlinsky

彼は、20代の半ばにブラームスに認められ、作曲家としての道を歩み出す。また、時を前後してシェーンベルクと出会い、作曲の指導を行うとともに、生涯の親友となる。(後に、妹がシェーンベルクと結婚)また、マーラーとの出会いも重要で、ツェムリンスキーの弟子であり、恋人でもあったアルマ・シントラーは、やがてマーラーの妻となる。

指揮者として名声を獲得した彼であるが、やがてナチス・ドイツが台頭、1938年、アメリカに亡命する。しかし、アメリカでは無名も同然で、やがて病気がちになり失意のうちに亡くなった。
だが、「やがて遅からず、彼の時代が来るであろう」と言ったシェーンベルクの予言どおり、近年は作曲家としての再評価が著しく、そのほとんどの作品が録音されている。

今回取り上げるのは、ナチスの迫害を逃れアメリカに渡る数年前(1935年)のウィーン時代に作曲された、合唱と管弦楽のための『詩篇第13番(作品24)』である。彼は生涯、作曲年代は異なるが3つの詩篇を残しており、いずれも後期ロマン派の色彩が色濃く、この曲も、劇的で華麗なオーケストレーションが特徴の傑作である。

次に、歌詞の一部を示す。

主よ、いつまでなのですか。
とこしえにわたしをお忘れになるのですか。

いつまで、み顔をわたしに隠されるのですか。
いつまで、わたしは魂に痛みを負い、ひねもす心に
悲しみを抱かなければならないのですか。
いつまで敵はわたしの上にあがめられるのですか。
(以下、続く)
日本聖書協会 訳

まるで、当時のユダヤ人迫害の世相を反映し、彼自身の心境を重ね合わせたような詞である。

演奏時間はおよそ14分

【お薦め盤】
リッカルド・シャイー指揮、ベルリン放送交響楽団(ロンドン)

Zhemlinsky2

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