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2004/08/04

武満徹 海へⅢ

日本を代表する現代作曲家である武満徹(たけみつ・とおる 1930~1996)による、晩年の傑作のひとつ。

Takemitsu

武満は、楽器の中でもフルートやハープの音をとりわけ好んでいたらしく、その積極的な活用は彼のオーケストレーションの特徴でもあったし、死の間際、東京都奥多摩の別荘で作曲の筆を進めていたという協奏曲も、これらの楽器を独奏とするものだった。

この『海へ(Toward the SEA)』という作品は、3つのバージョンがある。

 Ⅰ アルトフルートとギター (1981年)
 Ⅱ アルトフルートとハープ、弦楽オーケストラ (1981年)
 Ⅲ アルトフルートとハープ (1988年)

原則、編成が異なるだけであるが、それだけ作曲家の思い入れが強いということなのだろう。僕は、とりわけⅢ(アルトフルートとハープのための)を好む。

曲は、「夜」「白鯨」「鱈岬」の3曲から構成され、海(SEA)を表す音名E♭(Es)・E・Aの3つの音を旋律に織り込んで曲は進むが、2つの楽器が醸し出す、にぶい光が差し込む深海のような雰囲気が、実に素晴らしい。

できればクジラのように優雅で、頑健な肉体を持ち、西も東もない海を泳ぎたい

これは、曲に寄せて記された武満の詩である。
※彼の葬儀の香典返し(テレカ)にも、この詩が掲載されていた。

演奏時間はおよそ11分

【お薦め盤】
オーレル・ニコレ(FL)、吉野直子(Hrp)(フィリップス)

Takemitsucd


【追記】
youtubeにライブ映像が掲載されました。(2009年2月1日加筆)
※第1曲「夜」です。


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