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2004/08/15

フォーレ ラシーヌ讃歌

フランス近代の大作曲家ガブリエル・フォーレ(1845~1924)について語ることは、僕にとって重い課題である。彼の音楽史に残した偉大な功績は、ここで語り尽くすことはできない。あえて作品についてのみ記させていただく。

Faure

およそ80年の生涯で、室内楽曲、ピアノ曲、歌曲を中心にあらゆる分野にわたり、数多くの傑作を残しているが、その作風はきわめて中庸、否、むしろ地味で、声高に何かを主張するわけでも、世間の関心を引こうとするわけでもない。しかし作品の持つ美しさは限りなく、宗教的であり官能的でもある。

僕も、これまでの人生において、『夢のあとに(作品7-1)』や『レクイエム(作品48)』をはじめ、折々に彼の作品に心を癒され、励まされてきたと思う。本当に感謝している。

今回ご紹介するのは、1865年、彼が20歳のときに音楽学校の卒業作品として作曲したオルガンと混声四部合唱のための『ラシーヌ讃歌(作品11)』である。

フランス古典文学の大家、ジャン・ラシーヌの詩に基づいて、神への敬虔な祈りを歌っている。三連音符の伴奏に乗って、心を洗われるような美しい旋律が歌われる。穏やかで温かい感情に満ちあふれた若き日の傑作である。

彼は亡くなる2日前、2人の息子を呼び寄せ、次のような遺言を残している。

私がこの世を去ったら、私の作品が言わんとすることに耳を傾けてほしい。結局、それがすべてだったのだ・・・。心を悩ましたり、深く悲しんだりしてはいけない。私はできる限りのことをした・・・後は神の思し召しに従うまで・・・(中略あり)

演奏時間はおよそ5分

【お薦め盤】
ジョン・オールティス指揮、グループ・ヴォーカル・ド・フランス(EMI)

Faurecd

【追記】
youtubeにも、多くの音源が掲載されています。(2009年2月1日加筆)
※演奏は管弦楽伴奏版です。


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